コールセンターの仕事について調べてみたら「インバウンド」「アウトバウンド」って単語が出てくるけど、具体的にどう違うんだろう。
それぞれのコールセンターの特徴とか、自分がどの業務に向いているのか知りたいな。
インバウンドとアウトバウンド。この二つの単語はコールセンターで働く上で必ずと言っていいほど耳にする言葉です。
しかし、コールセンターでのお仕事に馴染みがない方には耳慣れない言葉ですよね。
今回はコールセンターで7年間勤務した元オペレーターの私が、インバウンドとアウトバウンドの違いとそれぞれのコールセンターに向いている人の特徴をご紹介します。
- インバウンドとは、お客様からいただいたお電話に対応するコールセンターです。
- アウトバウンドとは、こちらからお客様へお電話をかけるコールセンターです。
- 自分の性格や得意分野を見極めて、自分に合ったコールセンターを選びましょう。
もくじ
インバウンドとアウトバウンドの違いは「誰が電話をかけるか」です。
コールセンターにおけるインバウンド業務とアウトバウンド業務の違いは「誰が電話をかけるか」です。
- インバウンド業務・・・・お客様がコールセンターへかけたお電話に対応するお仕事
- アウトバウンド・・・・・コールセンターからお客様へお電話をかけるお仕事
同じコールセンターといえども、インバウンドとアウトバウンドでは業務内容が大きく異なります。どちらが難しいだとか簡単だとかいう意見を申し上げる事は出来ません。
本記事でインバウンド業務とアウトバウンド業務の特色や長所、短所をご紹介しますので、ご自身の得意分野を見極めてご自分の性格に合ったコールセンターにチャレンジしてみてくださいね。
コールセンターのインバウンド業務について
コールセンターにおけるインバウンド業務とは、お客様がコールセンターへかけたお電話に対応するお仕事です。
インバウンドのコールセンターで対応するお客様は、何らかの不満、または欲求を持ってお問い合わせいただく事がほとんどです。
お客様のお話の中から不満点や要望を判断し、いち早く解消してあげる事が業務をスムーズに遂行する上でのカギとなります。
- メーカーのカスタマーサポート、修理相談窓口
- 商品・サービスの申し込み窓口
- 料金の支払い等に関する相談窓口
インバウンドのココがオススメ!
- お客様と企業の心理的距離が近い
- 売上に繋がりやすい
お客様と企業の心理的距離が近い
インバウンド業務の良いところは、なんといってもお客様との心理的距離が近い事です!
アウトバウンド業務のお客様とは違い、お客様はすでに企業のサービスや商品を知っています。
コールセンターへ電話をかける目的が明確であるため、インバウンドのコールセンターで対応するお客様は、基本的にこちらのお話をよく聞いてくださいます。
アウトバウンド業務の場合、突然の電話を不意打ちのように感じるお客様も多く、お話すら聞いてもらえない事が多いです。
悪徳営業だと勘違いされ、お客様から怒鳴られてしまう事もしばしばあります。インバウンドのコールセンターは、こうした事態もアウトバウンド業務に比べて非常に少ないです。
売上に繋がりやすい
お客様にお電話をかけて商品を紹介するアウトバウンド業務の方が売上に直結しやすいイメージがありますが、実は売上増加に大きく貢献出来るのはインバウンド業務なのです。
コールセンターにお問い合わせされたお客様のお話から、隠れたニーズを探し当てる事が出来れば、アウトバウンドの営業電話とは比較にならないほど高い成約率を見込めます。
さらにお客様に寄り添ったトークを発揮出来れば、今後、お得意様になってくださる可能性も十分に期待できます。
インバウンド業務は、早い段階で成果が見込める素晴らしいコールセンターなのです。
インバウンドのココがきつい!
- 覚える事が多い
- 受電業務以外の雑務も多数あり
覚える事が多い
インバウンド業務は、実際に電話がかかってくるまでお客様の情報が一切分かりません。
お客様はご自身が解決したい悩みや課題のみをお話されますので、限られた情報の中からお相手のニーズや隠れた問題点を汲み取る必要があります。
通話をしながらリアルタイムで対応する事になりますので、インバウンド業務に従事するオペレーターには幅広い知識と高い処理能力が要求されます。
そのため、インバウンドのコールセンターでは、新人研修(OJT)やマニュアル作成に力を入れているところが非常に多いです。
受電業務以外の雑務も多数あり
インバウンド業務のコールセンターには、日々様々な悩みやニーズを持ったお客様からお電話をいただきます。
新規のご注文や登録情報の変更など、お客様のご依頼の分だけ必要な事務処理も増えていきます。
コールセンターは「ひたすら電話でお客様と会話する」お仕事というイメージがありますが、受電業務以外に必要な雑務も多いのです。
インバウンドに向いている人
7年間コールセンターで勤務した私がインバウンド業務に向いているなと感じるのは下記のような方です。
- 接客業の経験がある
- 人の話を聞くのが好き
- 報告・連絡・相談が出来る
接客業の経験がある人は、お客様の立場に立って対応する事が身についているため、電話やメールなどの非対面接客も上手に対応出来る方が多いように感じました。
また、インバウンド業務はお客様のお話をよく聞いて、悩みや隠れたニーズを探し出す事がキモになってきますので、人の話を聞く事が苦にならない方は、インバウンド業務に向いています。
お客様のお問い合わせ内容を完璧に暗記する必要はありません。
しかし、話半分で聞いていると必ずクレームに発展しますので、メモを取るなど工夫しながらお問い合わせ内容を確認するようにすると良いですよ。
インバウンド業務を請け負うコールセンターは、オペレーター間のチームワークが最も重要になってきます。
私が勤めていたコールセンターでも、報告・連絡・相談がスムーズに出来ていなかった事が原因で大きなクレームに発展してしまった事例が多数ありました。
少しでも気になった情報でも積極的に共有出来る方はインバウンドのコールセンターで活躍している事が多いです。
コールセンターのアウトバウンド業務について
アウトバウンド業務とは、コールセンターからお客様へお電話をかけるお仕事です。
商品やサービスを知らないお客様へ直接お電話をかけるため、潜在顧客に対して積極的にアプローチをかける事が出来ます。
しかし、アウトバウンド業務で対応するお客様は、お話すら聞いていただけない事が多々ありますので、早い段階で成約の見込みがあるかどうかを見極める判断力が必要になります。
- 飛び込み営業のアポ取り
- 契約いただいたお客様へのお礼連絡
- アンケートの回答依頼
アウトバウンドのココがオススメ!
- お給料が高額な場合が多い
- 覚える事が少なくて済む
お給料が高額な場合が多い
アウトバウンド業務で最も魅力的なのは、何といってもお給料が非常に高額である事です!
私が今までに経験してきたアウトバウンドのコールセンターでは、時給1,600円で勤務時間帯によっては夕食付きなんてところもありました。
それ以外にもこまめに休憩を挟むなど、オペレーターに対する手当が充実しており、働きやすい環境が整えられています。
覚える事が少なくて済む
コールセンターのアウトバウンド業務は、基本的に覚えることが極端に少ないです。
マニュアルがA4のコピー用紙1枚だけ、なんて事もザラにあります。早い段階から架電業務に参加出来るため、勘の良い方であれば入社した初月から大きな成果を出す事も可能です。
沢山の業界用語や事務処理を覚える事に自身が無い方は、アウトバウンド業務のコールセンターに挑戦してみる事をオススメします。
アウトバウンドのココがきつい!
- お客様と企業の心理的距離が遠い
- 成果を実感出来るまでに時間がかかる
お客様と企業の心理的距離が遠い
アウトバウンドのコールセンターを経験して特にきついと感じた事は、お客様との心理的距離が遠い事です。
自社の商品やサービスを知らないお客様へお電話をかけるわけですから、お客様はどうしても警戒心が高くなりがちで、問答無用で通話を打ち切られてしまうケースも多々あります。
成果を実感出来るまでに時間がかかる
覚える事が少ないとは言え、アウトバウンド業務で安定して成約を取れるようになるには、ある程度の経験が必要です。
初めのうちは本題に移る前に電話をガチャ切りされてしまう事がほとんどでしょう。
あまりにも話を聞いていただけない状況にストレスが溜まり、挫折してしまう方も多いのですが、それでもめげずに食らいついていくと、いずれ成約を勝ち取れるトーク展開が身についてきます。
中々成果が出ない辛い状況におかれても、どれだけ食らいついていけるかが、アウトバウンド業務で成果を出せるかどうかの分かれ目になります。
アウトバウンドに向いている人
複数のコールセンターでアウトバウンド業務を経験した結果、アウトバウンド業務に向いている方は以下の特徴を持っています。
- 競い合う環境を楽しめる
- 適度に相手の話を受け流せる
- 早い段階で取捨選択が出来る
アウトバウンド業務を請け負うコールセンターは、営業的要素が強く出る傾向にあります。
成約率の高さで社内ランキングが発表される事も珍しくなく、ランキング下位の方は周囲からプレッシャーをかけられる事も多いです。
競争意識が強い企業が多いため、競い合う環境を楽しめる方は業務に張り合いが出て能力を発揮出来る傾向にあります。
負けず嫌いであったり、競争意識が強かったりする方はアウトバウンド業務で大きな成果を出す事が多いです!
アウトバウンド業務は成約件数によってインセンティブを設けている企業も多いので、競い合う環境を楽しめる方は、業務に張り合いが出ますし、インセンティブでガッツリ稼げて一石二鳥ですよ。
営業電話を受けた事がある方なら想像が付くかと思いますが、アウトバウンド業務でお電話をかけるお客様は、全く知らない商品やサービスをオススメされます。
ほとんどのお客様にとって、このお電話は不意打ちのように感じられるため、一方的に話を打ち切られてしまうばかりか、文句を言われる事もしばしばあります。
そのため、ある程度、相手の話を受け流す事が出来る方はアウトバウンド業務に向いていると言えます。
アウトバウンド業務で最も重要になるのは、対応しているお客様の成約率を早い段階で見極める能力です。
厳しい言い方になってしまいますが、全く可能性のないお客様に長い時間をかけるのは、時間のムダなので、早い段階で話を切り上げて次のお客様へ架電した方が効率が良いわけです。
早い段階で取捨選択が出来る方は、アウトバウンド業務に向いており、他のオペレーターよりも大きな成果が期待出来ます。
まとめ:性格を見極めて自分に合ったコールセンターで働こう
今回はコールセンターのインバウンド業務とアウトバウンド業務の違いと、それぞれの業務に向いている方の特徴についてお伝えしました。
コールセンターの業務内容は、インバウンドとアウトバウンドで大きく異なります。
私はどちらのコールセンターも経験しましたが、やはり、その人の性格や得意分野によってオススメしたいコールセンターが違うなと強く実感します。
私は人の話を聞く事が得意で、飲食店で豊富な接客経験があったため、インバウンド業務の方が楽しくお仕事が出来ました。
あなたも、自分と向き合い得意分野や性格に合ったコールセンターで働いてみてください!