オペレーターの不適切な対応が原因で発生するクレームを二次クレームと言います。
二次クレームは、通常のクレームよりも解決が難しいのですが、オペレーターの心がけ一つで防止出来るクレームでもあります。
- 二次クレームは不適切な対応が原因で発生します。
- 通常のクレームよりも解決が難しいです。
- 何よりの対処法は「発生させない」事です。
もくじ
二次クレームとは、不適切な対応が原因で発生するクレームの事
二次クレームとは、不適切なクレーム対応が原因で発生するクレームの事を言います。
- 心情に共感せず、事務的な対応だった
- 真っ先にお客様の過失を指摘してきた
- 対応を引き継いだ担当が経緯を把握していなかった
具体例を挙げると、大体このような事が原因で起こります。
二次クレームが発生した時の対応方法
二次クレームが発生してしまった場合、始めに検討していただきたいのがエスカレーションです。
エスカレーションとは……
SVや上長など、上位の者に報告・相談し対応を委ねることをいいます。
クレーム対応では
- 人
- 時間
- 場所
この3つを変えるのが有効とされています。
二次クレームが発生した場合は、上記3つのうちの「人」を変える事で事態の収束を狙うのが一般的です。
一旦、お電話を置き「時間」を変えてかけ直すという方法も有効ですが、あまりお待たせしすぎるとお客様の態度がさらに硬化するので注意しましょう。
もし、調査や対応の検討に時間がかかる場合は、早い段階で「時間がかかる」旨をお客様にお伝えしましょう。
これだけでも、お客様は担当者からの連絡を安心して待ってくれます。
例:
お問い合わせにつきまして、現在調査を進めておりますが、ご案内にお時間をいただく見込みでございます。
取り急ぎ、お客様へご一報をと思いお電話をさせていただきました。
調査が完了次第、改めてご連絡をさせていただきますので、恐れ入りますが、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。
大変お待たせいたしまして申し訳ございません。
二次クレームは通常のクレームよりも対応が難しい
二次クレームは意図的に防止出来るクレームの代表格です。
ですが、一度発生してしまった二次クレームを収束させるのは至難の業です。
二次クレームに発展しているお客様は不愉快に感じるアンテナが通常よりも敏感になっています。
オペレーターにそんなつもりがなくても、小さな不手際を見つけてはつまびらかに指摘しだすため、対応や言葉遣いには細心の注意が必要です。
具体例をあげるとすれば、このようなお叱りを受けることが多いです。
二次クレームに発展しているお客様は、それだけオペレーターの一挙手一投足に過敏になっていると思ってください。
大半の二次クレームは共感不足が原因
3,000件のクレームを解決してきて、二次クレームで特に多いと感じた原因は、お客様の心情に理解を示さなかった事です。
下記は、オペレーターがお客様の心情理解を怠った事で実際に発生した二次クレームです。
このケースは、
- お電話が繋がりにくかった事
- 購入した商品の件でお手数をかけている事
オペレーターが、この事柄にしっかり共感出来ていれば防げた二次クレームだと思います。
お客様からの着信が多くなると、次のお電話を取りたい一心で目の前のお客様の対応が疎かになってしまう事があります。
お客様のお気持ちに共感する際は
- そうですよね。
- 心中お察しいたします。
時折、このような言葉をはさみながらお話を聴くと良いです。
- ごもっともでございます。
- おっしゃる通りでございます。
こちらも共感を示す言葉として有効ですが、より強くお客様を肯定したい時に使いましょう。
オペレーターに非がない二次クレームもある
実は、二次クレームにはオペレーターに非がないケースもあります。
お客様が組織に敵対意識を持っている場合、オペレーターの対応に問題がなくても厄介な二次クレームに発展しやすい傾向があります。
- とにかく怒りたい
- 金銭やクーポンなど、何かしらの利益を得ようとしている
このようなお客様は、オペレーターの揚げ足を取って話を大きくしがちです。
出来るだけ速やかにSVに対応を引き継ぐ事が重要ですが、初心者が見極めるには難度が高いです。
オペレーターだけで解決出来ないワケではないですが、この手のお客様に対応出来るオペレーターは元々かなり優秀です。
特に初心者の方には対応が難しいので、私は出来るだけ速やかにSVへエスカレーションした方がコールセンターの応答率向上に繋がるのではと考えています。
二次クレームの一番の対処法は【発生させない事】
二次クレームへの発展を防止するためには、一次クレームの時点で下記の順番にそって対応し、クレームを最小限に留める事が重要です。
- お詫び・心情理解
- 事実確認と問題点の特定
- 解決策の提案・交渉
- お詫び・ご意見をいただいたお礼
詳細は「【コールセンター】クレームが100%解決する4つの対応手順をご紹介します。」でご紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。
クレームが発生した時、解決を焦ってお客様の心情理解を疎かにしてしまうオペレーターを時々見かけます。
解決を急ぐ気持ちはよく分かるのですが、クレーム対応でもっとも重要なのは「1:お詫び・心情理解」の部分です。
この段階を飛ばしてしまうと、お客様が抱えている問題が解決しても、腹の虫がおさまらず二次クレームに発展してしまう可能性が非常に高くなります。
二次クレームに発展させないためには、お客様のお話をよく聞き、共感を示しながら対応を進めましょう。
まとめ:二次クレームは出来るだけ防止しよう
今回は二次クレームの原因と対応方法についてお伝えしました。
二次クレームは対応が難しいですが、オペレーターの心がけで防止出来るクレームでもあります。
二次クレームを防止するためには、お客様に共感し、お話を聴く事が重要です。
クレーム対応に自信がない方は、お客様にご不満を一通りお話していただき、共感する事を心がけてみてください。
お客様への共感をしっかり行う事で、二次クレームを防げる可能性がグッと高まります。
クレームが発生した時こそ冷静に対応し、不要な二次クレームの防止に努めましょう。